「模擬国連」で世界を広げる

記者名:Mayu Harada (16歳)

「国際問題」「外交」「国連」と聞くと、難しそうで、自分には関係ない話に思えるかもしれません。でも、もしあなたが実際に国連大使のように、自国の立場を背負って国際課題に挑む体験が出来る場があったら…。そんな体験ができるのが「模擬国連」です。とはいえ、初めての人にとってはハードルが高く感じられることも。“そんな模擬国連の壁“を乗り越えるためのコミュニティ「もぎこみゅ!」。模擬国連をもっと身近に、楽しく始められるようにサポートしてくれるこのコミュニティを取材しました。

模擬国連の壁をもぎこみゅと乗り越える

 模擬国連とは学生が各国の大使になりきり、実際の国連の会議を模擬する活動です。学生の国際問題に対する理解を促進する目的で行われ、参加者は事前に担当国の歴史や外交関係を知る必要があります。

 これを聞いて「難しそう…」と思う人も多いかもしれません。でも模擬国連はやってみると、実際とても楽しいんです。「もぎこみゅ!」は英語に馴染みがない「非帰国生(海外滞在や留学経験がなく、日本でずっと教育を受けてきた学生)や初心者のための模擬国連情報発信ステーション」として、全員が模擬国連で活躍できる環境づくりを目指して活動を行う学生団体です。もぎこみゅ!では、私も運営メンバーを務めています。この記事を読んで「帰国子女」や「堅苦しい」というイメージを持たれがちな模擬国連のイメージをぜひこの記事を読んで、本当の魅力を知ってもらえたら嬉しいです。

模擬国連の魅力とは?

模擬国連の魅力は大きく分けて3つあります。

: 交渉の駆け引きを体感できる

模擬国連では、ただ自分の意見を述べるだけではなく、他国と交渉しながら合意を目指します。相手の立場を理解し、妥協点を見つけるプロセスは、まさに国際政治の最前線。「どう動けば有利になるか?」と戦略を練るのが楽しいんです。模擬国連を通して、机に向かって勉強するだけでは身につかない様々な力が得ることができます。

:「自分の国」の立場を本気で考える

普段、日本の視点で国際問題を考えることが多いと思いますが、模擬国連では他国の大使になりきります。たとえば、もし自分がロシアやブラジルの大使だったら?–その国の利益を守るためにどう動くべきか。普段とは違う視点で世界を見ることで、国際問題の奥深さに気づくことができます。

: 世界中の仲間とつながる

模擬国連は国内だけでなく、世界各地で行われており、国際大会に参加すれば異なる国々の学生とディスカッションできます。日本にいながら海外の学生と出会い、リアルな国際交流ができるのも大きな魅力です。

 これら三つが模擬国連の特に大きな魅力です。しかし、学校に模擬国連部がない所も多いはずです。次に紹介する「もぎこみゅ!」では、そんな「模擬国連に参加してみたいけれど、どう始めればいいかわからない」という学生の悩みを解決する活動を行っています。

「もぎこみゅ!」代表にインタビュー

代表は、模擬国連歴3年の現在高校2年生の崎岡流南さんです。模擬国連の魅力やこれから模擬国連を始めてみようかな、という人向けにメッセージをもらいました。

もぎこみゅ!に興味を持ったきっかけは何ですか?

「中学三年生の時、尊敬している先輩に誘われた事がきっかけです。非帰国生の、非帰国生による、非帰国生のための模擬国連というスローガンや、誰もが使っているテンプレートや資料の質の良さに惹かれました。」(崎岡さん)

模擬国連に参加して面白かった経験は?

「模擬国連で印象的なのは、会議前には普通の中高生である大使が、会議が始まると、一国の大使として、ものすごく真剣モードで振る舞うようになるというギャップです。中高生たちが、一国の大使として、時に容赦ないほど厳しく、国益をかけて議論を交わす姿が見られます。特に交渉の最中、緊迫した空気の中で英語の決議案について話す様子や、鋭く印象に残るスピーチを繰り広げる様子には圧倒的な迫力と威厳を感じると思います。しかし、そんな彼らも会議を終えると一瞬にして普通の中高生に戻り、緊迫した場面について笑って話すなど、本当に素朴な姿を見せてくれます。もちろん様々な個性を持った人が多いですが、普通の中高生が、模擬国連をきっかけに、国際政治や平和について本気になって考え、国益をかけて熱く議論を繰り広げられるのは、非常に価値のある経験だと思います。」(崎岡さん)

模擬国連を始める人に一言ください。

「まず、あなたの世界が驚くほどに広がります。たとえばニュースがスラスラと頭に入るようになったり、世界の事柄に興味を持ったり、自分の担当した国のことが耳に入るとつい反応してしまったり。この活動を続けた先には、今まで経験したことないほどのものに沢山触れることができるようになります。経験したことのない楽しさ、熱量、悔しさ、たくさんの友達、深い知見など…。模擬国連に一度参加してみると、堅い、難しい、ハードルが高い…そんなイメージが一気に崩れます!ぜひ模擬国連の世界に飛び込んで、なりたい自分を叶え、世界を広げてみてほしいと思います。」(崎岡さん)

もぎこみゅメンバー

取材後記

 模擬国連は自分が今まであまり縁のなかった国の大使として、その国の立場から世界を見つめ直す事になります。この記事を通して、たくさんの方が模擬国連に対して興味を少しでも持ってもらえたら嬉しいです。


自己紹介: 模擬国連や英語ディベートが好きな高校2年生です。どちらの競技も、戦略や求められる思考力が非常に面白く、奥が深いです。ディベートが口喧嘩と捉えられる場面を目にしたことがあるのでそのイメージを払拭するべく、今度はディベートの記事についても書きたいなぁと思ってます。