2004/01/04    記者:河村光(13歳)

取材チーム:三崎令日奈(16) 藤原沙来(14) 河村光(14) 堀友紀(10)

 2003年9月20日と21日の二日間、東京都有明にあるパナソニックセンターで「CAMP」(Children’s Art Museum & Park)主催の「クリケットワークショップ 風ぐるまのある風景」が開催された。このワークショップは、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボで研究開発された乾電池式の小型コンピューター「クリケット」と風ぐるまを使って、動くおもちゃを作るものである。
 デジタルとアナログの素材を使って、オリジナルな作品をつくる楽しさがある。今回は1時から5時までのスケジュールで行われ、会場には小1から中3までの5 – 60人の子供達が集まった。
会場には紙粘土やビーズ、モール、マカロニ、たわしなど様々な材料が用意され、子供達は「海」「街」「山」の3グループにわかれ、これらの材料とクリケットを使い、風ぐるまを動かしてそれぞれのテーマに合った風景を作り出していく。
 CAMPは創作活動や体験、共同制作や作品の発表を通じて、自分にあった「表現」の方法を見つけ、「コミュニケーション」の輪を広げていくことを目的に2001年4月に開所した。このワークショップは、子供達一人一人が、自分にあった伝え方を見つけられるように、いろいろな形の方法を体験してもらうことが趣旨である。「大川センターCAMP」は京都の京阪奈の学研都市にあり、いつもは京都や大阪で活動している。今回は関東圏で初の試みだった。
 これに参加した三上じゅん(10)ちゃんは「街班で未来の車を作りました。楽しかったです」と感想を述べていた。また、このワークショップを主催した「CAMP」の森由美子(43)代表は「このワークショップを通して、何か一つ、自分ならではの人に伝える方法を見つけてほしい。また、何かをしたい気持ちを大切にしていてほしい」と語った。
 最近の子供はうまくコミュニケーションが出来ないと言うが、ここは子供達が楽しみながら自然に自分のコミュニケーション方法を見つけられる場所である。今、進化し続けている社会に向かって、自分の伝えたいことをどんな形であってもはっきりと伝えられることは、とても重要なことではないかと思う。文字ではなく、新しい素材を使って自己表現する方法はとても興味深かった。

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