2005/10/11                 近藤 侑希(11歳)

 「まんがを読んでいると頭が悪くなるから、やめなさい」。そんな小言を言われた経験は誰にでも一度はあるのではないか。日常でよく耳にする言葉だが、本当にまんがを読むと頭が悪くなるのか、私たちは疑問に思い、調査してみた。
 まず、私たちは、東北大学の川島隆太教授に電話でインタビューをした。川島氏は、「ブレインイメージング研究」と呼ばれる脳のどの部分にどんな機能があるのかを研究していて、脳についての本をいろいろと出すなど活躍されている方だ。
 川島氏の話によると、まんがを読んでいるときは前頭前野はリラックスしていて、ほとんど働いていないそうだ。しかし、文字を読むと前頭前野は活発に働くと、ほとんどの研究者が言っている。まんがにも文字はあるのになぜほとんど脳は働かないのか。「文字の隣に絵があると脳は働かなくなるらしい」と語った。
 では、まんがを読むと頭が悪くなるのか、と聞いてみたところ、「まんがを読むと頭が悪くなるというのはありえない」という答えが返ってきた。「ずっと脳を休ませていると脳は動かなくなってしまうが、休ませる事は必要。休ませるのと働かせるバランスが大事」つまり、まんがを読むと頭が悪くなるという事はない。だからといって読みすぎはよくないので、適度に脳を休める程度に読むのが良いそうだ。
まんがを読むと頭が悪くなると誤解している親が多いと思うが、それは間違っている。親も脳を休ませる時にはまんがをすすめたりすることによって子供もよりよい学習ができるのではないか。そう感じた。
                                  


試験中こそマンガを読め!

2005/10/11                 三崎 友衣奈(13歳)

小学生~高校生の学生は、親に「そんなにマンガばかり読んでいるとバカになるわよ」と言われる人が多いようだ。私たちCE記者はマンガを読んでいると本当にバカになるのか疑問をもった。
 脳の専門家である東北大学未来科学研究センター教授の川島隆太氏に9月14日に電話でインタビューをした。川島教授は、「ブレインイメージング研究」の日本における第一人者で、「マンガを読むと脳がリラックスする」という説を発表している。
 まず、教授は人は勉強したり、本を読んだりすると前頭前野という額の後ろの部分が活発になると説明した。前頭前野は脳の中でもたくさんの役割を果たし、とても大切な部分だそうだ。では、マンガを読んでいるときには脳のどの部分が働いているのだろうか。それが後頭葉といわれる頭の後ろの部分で、映像や画像を見ているときに働くそうだ。
 また、マンガは絵と文字が同時に出でくるので速読できるから脳は活発に働くのかという記者の質問に対して川島教授はこう答えた。「初めは私もそう思っていたけれど、文字の横に絵があることによってリラックスする習性を私たちの脳が持っていることが実験で証明された。」
 「マンガを読むとばかになる」という親に対して川島教授は「私はマンガを読むとばかになるということはありえないと思っている。マンガは脳に対してはリラックスさせる役割があるし、私たちの体や脳は使ったら休ませる必要がある」と述べた。
 勉強で疲れたときにマンガを読んだ方がいいのかという質問に対して、「脳にももちろん休養は必要であるので、頭を働かせた後は脳を休めるためにマンガを読むことは悪いとは思わない」と答えた。つまり、脳を働かせることと休ませることのバランスが大切なのだそうだ。川島教授はそのことを人の体に置き換えて説明している。「脳が体だとするとマンガを読む事はベッドの上で横になることを意味しています。もし人が一年中ベッドの上で寝ていたら、その人の体は動かなくなってしまう。脳も同じで、もし365日ずっとマンガを読んで暮らしていたら、脳は元気がなくなってしまうのではないだろうか」。
 私たちは「マンガは勉強の合間の休養によい」という考え方ができるようになった。つまり、試験勉強で脳が疲れた時にはマンガを読んだほうが効果的なのである。

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