出席者:富沢咲天(14)、中元崇史(18)、勝部亜世満(17)、宮沢結(16)、三崎友衣奈(18)(司会)
2010/01/0

セーラー服か学ランか、それとも自由な私服か、着る本人たちには大問題。
制服がある学校に通う記者と自由な服装の学校に通う記者たちが、それぞれの視点から見た「制服」について話し合う。

友衣奈(女):まず順番に自分の学校が制服か私服かを言ってください。
亜世満(男):私服になっています。
咲天 (女):私服です。
結  (女):制服です。
崇史 (男):制服です。

友衣奈:私も制服の学校に通っていますが、まず制服の二人に聞きます。制服でよかったですか?

結  :私は幼稚園からずっと制服です。私服の人は毎日選ぶのが面倒だ言うけれど、いま“なんちゃって制服”というのがあるので、そういうのを着て学校に行けたりするのがうらやましいです。

崇史 :僕は制服でよかったです。朝急ぐ時もすぐにそれを着ればいいから。

友衣奈:私服の人たちは毎日面倒ですか?

咲天 :私は中学生で私服になり開放感がありました。何を着るかは前の晩に用意しておけばいいことだし、まわりの人もおしゃれをして、自由ですごくいいです。

亜世満:私の高校は一応制服があるだけで、自由に着ていいのですが、“なんちゃって制服”が多いです。カーディガンなど自分の好みにあった感じで。衣替えもないので、暑さ寒さに柔軟に対応できます。

なんちゃって制服


友衣奈:制服が決まっていると“なんちゃって”もできないですよね。自分でコーディネイトやカスタマイズができないけれどそれでよかったと思う? 

崇史 :朝急ぐことが一番の問題です。前の晩に用意しておけることができるタイプじゃないので。制服でも何かしらのアレンジはできるじゃないですか。カーディガンの色を変えてみたりとか。

咲天 :始業式と終業式などの行事では制服ですが、その時はブレザーしか指定されなくて、それ以外はみんな私服で、男女問わずおしゃれをしています。違和感もなくすごしています。面倒って言っている人はいません。

制服は学校の顔

友衣奈:制服って学校の顔みたいな部分あるでしょう?「制服がかわいいからあの学校の人気が出た」とかをよく聞くけれど。

咲天 :最初はすごく憧れて六年生の時に「あの中学の制服がかわいいな」と思ったんです。でもスカートが短いし、見ていて「寒そうだな、ズボンをはけないのもかわいそうだな」とか思って・・・。だったら私服で自由な方が動きやすいし、自分で決められますから。

亜世満:中学の制服で服装検査に面倒な時間を食われることがありました。高校ではそういう検査もなく解放されたので今の学校を選んでよかったなと思います。男子だから制服に憧れるというのはありません。

友衣奈:学ランとブレザーどっちがいい?

亜世満:中学の頃ブレザーだったので学ランを着てみたい気持ちはありましたね。

友衣奈:制服が決まっていると、髪型なども指定される厳しさがあるけどどう? 

崇史 :うちの学校は厳しくありません。他校の男子に聞くと、耳は出してなければいけないとか。そういう人は私服に憧れるみたいです。

結  :私の学校では、女子は髪型が自由ですが、男子はすごく短くないとダメで、定期的に先生の検査も入りします。制服は第一ボタンもはずしてはいけないし、その点でいうと私服の方がラクなの    かな。

校風の表れ

友衣奈:制服には校風も表れているよね。厳しいところは靴下を替えただけで叱られるって。

亜世満:中学の頃に「ほらそこ!」とか言われて指導されるのを見ていて、なんか窮屈だなっていう感じがしますね。

友衣奈:逆に制服の利点は何かある? 朝がラクのほかに。

結  :制服があると校章もつくのでその学校に通っているあかしになる。私服だとどこの学校かわからない。

友衣奈:学校のあかしは一番あるよね、例えば○○校のバッグとかみんなの憧れじゃない? そういうのを持っていて「オレ○○校」みたいな。

崇史 :高一の時はそういう気持ちはやっぱりありましたね。学生カバンにマークの入っているのを。でも高二以降全然気にしなくなった。

友衣奈:名前以外に利点は?

崇史 :高校生までじゃないですか、制服を楽しめるのは。

咲天 :塾などで「制服があった方がいいよね」という人たちもいっぱいいて「あ~着てみたい」って思ったことはあるけれど、制服って学校によって可愛かったり、可愛くないのがあるから。

亜世満:制服を着るのって学生の特権ですからちょっとでも着ておかないと損という感じもします。

結  :私の友だちは休日は普通に“なんちゃって制服”で出かけているんです。

友衣奈:それがうらやましい?

結  :はい。

監視の目

友衣奈:でも学校帰りに、例えば試験の最終日に私服だとそのまま遊びに行けるけど、制服だと一応先生らに監視されていない?

崇史 :男子校なので大丈夫。女子校はけっこう厳しいですよね。

友衣奈:あるよね?そのまま遊びに行きづらいっていうのは。

結  :それはすごく思いました。でも毎日着ているからこそ愛着があり、今だけしか着られないし卒業したらコスプレになっちゃうので、現役のうちに着ておきたい気持ちはあります。

制服で受験者数アップ

友衣奈:セーラー服には憧れない?

咲天 :私はセーラー服じゃない方がよかった。

結  :私は憧れます。高校に行くときにまわりの学校ではかわいい制服があって、そういうところに行きたいなって憧れたりしました。

友衣奈:私の学校もずっと前にセーラー服からチェックに変えて自称“チェック発祥の地”として人気が高まって、急に受験者数が上がったのが誇りだったらしいんだけど、そういう制服でのエピソードはありませんか? 男の子はない? 

崇史 :制服で学校を選んだりしないです。

亜世満:開成も制服は学ランですよ。ですからそこには憧れますね。竹早も学ランなので同じような格好になるんですよ。友人が開成の前を通って通学しているので、開成の学生の顔をして通るみたいな、少なからず憧れはあるみたいです。

学校を背負う制服

咲天 :制服には校章が付いていて、先生に「あなたたちは学校を背負っているから、外で買い食いすると受験者数が減る」とか、そういうこと言われるのは嫌じゃないですか?

友衣奈:制服着て「外で学校の悪い印象与えないで!」みたいな。

結:  ありますね。学校の近所でゴミをポイ捨てすると制服だからどこの学校ってすぐわかっちゃうし寄り道もできないし。

崇史 :僕の学校も学ランのボタンが金色のちょっと特殊で、電車で騒ぐと学校に苦情が入ったりするみたいですね。

グループで明日の服を決める?

咲天 :女子はグループのみんなで「じゃ明日みんなで“なんちゃって制服”着て来よう」っていうこともあるのに、男子の制服はダサイっていうイメージがあって絶対に着てこないんです。

友衣奈:自分の学校の制服が嫌い?

亜世満:微妙です。学ランでボタンが金色でなくて黒。全身黒ずくめで、ボタンが扇型でなんか天狗が使うような感じで、だからそれが微妙なんです。

亜世満:暑い日もあるじゃないですか。その時にも学ラン着なきゃいけないっていうのは苦しくないですか?

崇史 :自分は暑がりで、学ランは暑くなっちゃって全然着れないんです。憧れてはいましたけど。でも真冬は学ランを着て、中にセーター着てもまだ寒い。

マナーチェック

咲天 :私の学校は私服で、先生が通りがかりに「ちょっとその服やばいんじゃない?」とかいってマナーが悪いとすごく厳しいです。女子だったら例えば「ハイヒールはいて廊下でコンコンうるさい」とか、「ブーツはちょっとどうなの?」とかって。「サンダルは足の爪があぶないから」とかって言われて、女子がすごくいやがっています。「いいじゃん、自由なんだから」って。

服装の常識

友衣奈:私服でも私服なりにそういう規制はちょっとある。

亜世満:うちの学校の人はそういうところに関してはけっこう常識的で、私服を着てくる人も普通に原宿で見かけるような、ちょっとおとなしめな感じですね。ハイヒールなども全然はかないし。第一、学校が上履き制なので。

咲天 :たとえ自分には制服が似合わなくても、周りの人みんなが同じものを着ているから違和感がないということはありますか。

結  :制服が似合うか似合わないかはよくわからないんですけど、やっぱり私服だと急いでいると、変になったりすることはありそうですね。

咲天 :たまにあるんですけど、でも何とかやってます。

亜世満:あんまりないですね。制服を着て同じカーディガンを着て、時々グレーも着ますけど、その二通りしかないんで今のところ。

崇史 :私服で悩んでいる人は絶対いると思うんです。私服でセンスがないと、「いまだにまだお母さんに言われたのを着てる」みたいな陰口が生まれそうです、共学だと。

友衣奈:いますか? 学校にそういう人。

咲天 :女子でもオシャレを気にしていない人もいるし、「これお母さんに買ってもらったんだ」っていう人はいるけど、男子ではジャケットを四重に着てきて「ちょっとおかしいんじゃない?」って言われたり、「毎日チェックだよね」とか言われていることもありました。

自由すぎても

友衣奈:私服は自由すぎて、逆に道をそれてしまう人は確かにいるよね。その点、制服は決まっているし道をはずれないというのは利点ですね。

咲天 :でも服が違っても、それはその人の個性なんだとみんなは思っている。

友衣奈:制服の人って個性って出せると思う? 別に出さなくてもいいと思う?

崇史 :でもやっぱり限りはあるとは思いますけどね。

友衣奈:別にそんなに中高でそんな服で個性出すってどうでもいいやみたいな。自分の、今学生だからこそ着れる制服を楽しもうみたいな。

亜世満:ベルトを替えるとか、ネクタイも風味みたいなのを替えるとかはしないんですか?

崇史 :ベルトをするかとか、中に着るカーディガンとかセーターをベストにしてみたりだとか、そういうこと程度なので、個性出せるほどではない。学ランに黒カバンを持っても映えないですし、そのあたりは制限されてくるところはあります。

友衣奈:私服もそういう自由な面はあって、でも道はずれちゃう面もあるけど、制服は決められすぎちゃうけど、逆にラクだし学生ならでの制服を楽しめるっていうことでよいでしょうか。これで終わります。

※ “なんちゃって制服”とは、制服もどきの服装で、学校の正式な制服ではなくて、
制服らしい服装のことです。例えば紺のブレザーに白いシャツと紺のスカートの組み合わせなど。